今やネット上ではパスワードは「必需品」ですが、ひと昔前のように同じパスワードを使い回すのも気が引けますね。
半角の大文字小文字、数字をランダムに並べるという作業を人間が行うと、やたら時間がかかるものです。
EXCELの関数だけで「パスワード生成ツール」が作れますので解説いたします。
↓ 簡単動画からご覧ください。
使用する関数
RANDBETWEEN 指定した範囲で乱数を返す 解説ページ
CONCAT 指定範囲の文字を連結 解説ページ
LEN 文字数を数える 解説ページ
MID 指定した位置と文字数の文字列を返す 解説ページ
LEFT 左から指定した文字数の文字列を返す 解説ページ
パスワード生成ツールを作ろう
乱数で文字を抜き出す
新しいシートの セルA1 に「パスワードの元になる文字」をすべて連続入力します。英数半角数字、アルファベット小文字・大文字が基本ですが、記号が許される場合は、その都度最後尾へ付け加えることもできます。

セルA2 へ式 =MID($A$1,RANDBETWEEN(1,LEN($A$1)),1) を入力します。
式の説明
MID で$A$1の「何番目」から1文字を取り出す。「何番目」なのかは RANDBETWEEN が発生する乱数で決める。乱数の範囲は 1 から $A$1 の個数までの間。

抜出した文字をつなげる
①セルA2 で作った式を12個ぶん、セル A13 までコピーします。これで12個の文字を乱数で抜き出したことになります。
②完成したパスワードを表示する セルF5 へ式 =LEFT(CONCAT(A2:A13),D5) を入力します。
式の説明
LEFT で「パスワード候補」の左端から、セルD5 番目まで取り出す。「パスワード候補」とは セルA2~A13 まで抜き出した文字を CONCAT でつなげたもの。

CONCATが使えないバージョン
CONCAT関数は、EXCEL2016から追加された関数です。それ以前のバージョンの場合は、セルF5 へ入力する式は CONCAT の代わりに & でつなげても大丈夫です。
=LEFT(A2&A3&A4&A5&A6&A7&A8&A9&A10&A11&A12&A13,D5)
使い方
「桁=」入力 セルD5 へ、生成するパスワードの桁数を入力します。今回の設定では12桁まで作成できます。
桁を入力すると「password=」表示 セルF5 へ新しいパスワードが表示されますので、セルをコピーして「値の貼り付け」で他のセルへ貼り付けて下さい。
更新のタイミング
セルD5 へ桁を入力すると、シートが更新される事によってパスワードも更新されます。
シートが更新される度にパスワードも更新されます。「シートの更新」とはブックを開く、(同じブックの他のシートも含めて)シート上の任意のセルへの入力・削除、また [ F9 ] キーを押すことでも更新されるのでご注意ください。