エクセルの集計機能は優れていますが、社内でエクセルができる人が少ないと「集計して配布してあげる」というサービスが定型業務になってしまうことが多いですよね。
「集計して配布してあげる」ことを始めると、「もっとこうして、ああして」と要望が増えてくるものです。「エクセルって、本来は皆が使えるのが普通なんですよ」と訴えても時すでに遅し、できない人ほど要望は厚かましいのが世の常です。
集計して渡してあげる、という帳票スタイルが「至れり尽くせり型帳票」なら、もらった人が集計できるようにセットして渡すのは「親心型帳票」と呼んでも良いかもしれません。ボタンを押せば知りたい内容が表示される、最低限「ボタンを押す」という行為をしなければ何も起こらないわけです。
エクセルには「フィルター」という絞り込みの機能がありますが、エクセル2010以降のバージョンでは「スライサー」という、フィルターよりわかりやすいメニューが追加されています。「スライサー」を設定して配布することで、エクセルが苦手な人も「えっ?こんな事ができるの!?」と良い刺激になるかもしれませんよ。
↓ 簡単動画からご覧ください。
集計できるエクセル資料を作る
表をテーブルに設定
①表の範囲を選択しておきます。
②「挿入」タブ内「テーブル」をクリックします。
③「□先頭行をテーブルの見出しとして使用する(M)」にチェック「OK」。

スライサーを挿入
④「デザイン」タブが現れるのでその中の「スライサーの挿入」をクリックします。
⑤集計単位としたい「□氏名」と「□種別」にチェックを入れて「OK」。

⑥「氏名」と「種別」のスライサーが現れたら、適当な場所へ配置します。

集計機能を追加
⑦表の右下「クイック分析ツール」のボタンをクリックします。
⑧メニューの「合計」を選択します。(分析内容が選べます)
⑨表の下部に「合計」行が追加されました。

動きを確認
上は 青木良一 さんの旅費、下は全員の 旅費合計です。この資料を受け取った利用者は、知りたい結果を得るために自らエクセルのボタンを操作することを覚えますから、徐々にオフィス全体のスキルは向上して行くはずです。(期待しましょう)
