天守閣(建物部分)の無いお城があるそうです。江戸城が有名ですね。
石垣部分は 天守台 と呼ぶそうで、実質的なお城の役割りは、この天守台が受け持っています。戦闘の際、敵よりも高い位置から優位に攻撃できる 砦 の役割りを果たしているそうです。いっぽう天守閣は、権威のシンボル として建造されたものが多く、実際の戦闘の際は遠方から目標にされやすかったり、落雷の被害に遭ったり、マイナス面も多かったとか。
お城を会社に見立てると石垣は業務現場で働く人達であり、天守閣はこの会社の「企業ブランド」と言えるかもしれません。2つとして同じものはないし、完成品が販売されているわけではない、もちろん設計図などは無くともガッチリ支え合って天守閣を支え続けなければならない石垣の大切さが、組織やシステムのありかたを教えてくれているように見えます。

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天守閣は外注可能、石垣は外注困難
権威のシンボルとしての天守閣は、費用さえ掛ければ見栄えの良いものが出来上がるのに対して、石垣の再構築はそうは行きません。熊本地震で崩れ落ちた熊本城の石垣の修復が現代の技術を持ってしても困難である理由は「武者返し」と呼ばれる反りが大きいこの石垣の修復は、一つ一つの石と会話ができると言われている石垣積み職人(穴太衆あのうしゅう)等の手でないとやはり困難であった、という興味深い説もあります。天守閣は代替え可能でも、石垣はかけがえのないものということです。伝説の石工「穴太衆」
このことが会社組織でも言えると同時に、「システム構築」についても言えるのではないでしょうか。「このシステムさえ導入(購入)すれば会社は変わる!」とつい考えがちなシステム化。高額をかけてシステムを導入した満足感が、はるか昔の戦国の世の権威のシンボル天守閣 を建造する姿 と重なってしまうとしたら非常に危険です。せっかく導入したシンボルも、石垣がしっかりしていないとグラつくことになってしまいます。
システム導入直後の困り事
「システムが新しくなったから助けて欲しい」という救済依頼をいただく事があります。SOSされた業務というのは、 毎週複数のシステムから検索した結果を見やすいEXCEL帳票へ再加工して必要な人へ配布する、という業務です。
「業務の標準化・効率化」をスローガンに掲げて新システムを導入したところ、逆に現場業務のスタイルを変えざるを得なくなった、といった困り事が噴出する場合がよく起こりますが、エクセル業務も例に洩れません。旧システムから新システムに変わって、検索結果のスタイルが変わってしまい、同じ方法では、今までどうり期限までに配布していた帳票が作成できなくなってしまった、と言うのです。
一般的に新システム導入側というのは、旧システムに紐づいた現場業務まで細かく対応するのが困難です。また業務現場側も、実際に目の前で困ったことになるまで何が起こるのか予想もできません。外注システムは 、会社を支える現場で働く人の環境を支配してしまう存在であることをよくわきまえておかなければなりません。システム導入がひとり歩きしていませんか?的外れなシステム化が末端業務を混乱させていませんか?
その結果、業務担当者のモチベーションに大きく影響することになってしまいます。この症状は各部署いっせいに起こるが、表面には現れにくい為、長期的には会社全体にとって隠れた脅威となります。
業務現場は石垣
業務現場とは、石材を調達し、運び、1つ1つ形を確認し、出っ張っていれば削り、すき間があれば埋め合わせ、底辺から順に積上げていくという、並大抵ではない苦労と時間をかけて完成した、「石垣」です。
「働き方改革」「業務改善」を有効に行うには、この石垣を知り、石と会話し、ていねいに手入れを施すことです。いったん崩壊してしまった石垣の修復は非常に困難であるため、常日頃の現場のメンテナンスがぜひ必要です。
新システムを新天守閣、業務現場を石垣にたとえるなら、天守閣の立て替えや増築は容易でも、石垣の修復が困難なのは想像できます。時流に乗り遅れたくない、先手を打って競争に勝ち残るのだ!と、新システムに飛びつく前にぜひ、会社の基盤である石垣部分を見直していただきたいと思います。
<参考記事>
エクセルはRPAを最安で使い切るための基盤 → 開く
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