作成後配布するEXCELには ① 使いまわして欲しいもの ② 編集(書換え)禁止のもの と2種類あると思います。
「請求書」「マニュアル」など同じひな型を使いつつ、完成したら EXCEL ではなく PDF形式で保存して配布する、という作業を繰り返すことになります。
このようなケースも含めて [PDFで保存] ボタンが付いていたら何かと便利なので、「自動記録式マクロ」で作成する方法を解説いたします。
「マクロ」と聞くと敬遠される方が多いようですが、エクセル上で実行した動作を記録し「再生」する「録音機」のようなものです。「時短」に大きな効果を発揮しますので、ぜひ活用のきっかけとしていただきたいと思います。
↓ 簡単動画からご覧ください。
リボンに開発タブを追加
まずリボンメニューの中に「開発」タブが見当たらない場合の追加方法です。マクロの自動記録だけなら「表示」タブにもありますが「開発」タブを追加するとより便利になります。
①任意のリボン上の空白部分を右クリックします。
②「リボンのユーザー設定」を選択します。

①EXCELのオプションメニューで「リボンのユーザー設定」が開いた状態になります。
②右側「メインタブ」の中で「開発」タブにチェックが入っていなければチェックを入れて「OK」します。

①「開発」タブが追加されました。
②今回使用する「マクロの記録」ボタンです。
③「挿入」ボタンからマクロボタンを挿入できます。
マクロの記録
①「開発」タブの「マクロの記録」をクリックします。
②マクロ名は自動で命名されますが、入力もできます。
③「OK」を押した直後、操作した記録が「マクロ」として連続して書き込まれます。

マクロへ記録するPDF保存操作
①名前を付けて保存の操作([F12]キーが速い)を行います。
②「ファイルの種類」は「PDF」を選択します。「保存場所」は自分用であればデスクトップ等、自由です。※
③「保存」で保存操作は完了です。
※配布する場合、デスクトップ等のアドレスはユーザーによって異なるため、共通のアドレス(例) C:\PDF ( あらかじめ利用者の Cドライブへ専用フォルダを作っておく)等の準備が必要となります。

記録終了
①「マクロの記録」と同じ位置が「記録終了」に変わっていますのでクリックします。
②PDF保存作業が正常に行われたか確認しておきましょう。

ボタンの作成
①「開発」タブ「挿入」ボタンをクリックします。
②「フォームコントロール」メニューから「ボタン」を選択、図形と同様+マークでシート上へ貼り付けます。

ボタンへマクロを登録
①ボタン上を右クリック
②メニューから「マクロの登録」を選択します。
③「マクロの登録」ダイアログの先ほど記録したマクロ名を選択して「OK」します。

ボタンの文字を「PDF形式で保存」等に編集します。ボタンの扱い方は「図形」と同じで、「図形」へも同じように「マクロの登録」はできますが、「図形」は印刷対象になるのに比べ、フォームコントロールのボタンは印刷対象となりません。
PDF保存した場合も、ボタンは保存されず見えません。