いよいよ10月1日から消費税増税がスタートしますが、社内のエクセル請求書フォーマット等の点検、修正に追われておられることと思います。
最近よく受ける質問に「消費税の合計が合わないのはなぜ」と、「今までは合計が合わなかったけど、10%になれば合いますよね」というものがあります。
正解は「端数処理ができていない」と「10%でも端数処理は必要」です。
困っておられるフォーマットを拝見すると、消費税3%時代の前任者から引き継いだフォームの計算式を修正して使っておられるパターンが多く見受けられ、計算結果は少数点以下は表示していなくても、「端数処理」ができていないものが多いです。
セルの値は数値であれば常に小数点以下もしっかり持っています。小数を含む値をそのまま見せると非常に見づらいことから、セルの値をどう見せるのかを指定できるようにしたものが「表示形式」です。桁数の揃わない少数も同じ桁数に揃えて見やすく表示してくれます。
ただしセルを選択した時「数式バー」を見ればセルに格納されている実際の値を知ることができます。
例えば、セルには「 0 」と表示されていても、数式バーには「 0.123 」などと「 0 」以外の数値が表示されることもよくある事です。これは小数点以下を表示しない、という表示形式に設定していることが原因であり、自動的に四捨五入が適用されているわけです。
消費税の計算は取引きに関わります。少数の表示をエクセルの表示形式に任せておくことには問題がありますので、この機会に「端数処理」について把握しておきましょう。
端数が出れば支払いのために「端数処理」が必要になります。端数処理には「切捨て」「切上げ」「四捨五入」があります。法律上は「税込価格」はいずれの方法で端数処理しても良い、とされていますが、慣習上「切捨て」が多く用いられているようです。
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合計が合わない理由
よくある例
①商品毎の消費税(本体✕0.1)をエクセルで計算したところ、商品A、商品Bとも消費税は0円、でも合計は1円になっています。
②セルC2を選択して数式バーを見ると「=B2*0.1」と正しく計算はされています。
表示形式を確認する
③セルを選択後、「ホーム」タブ「数値」横の「↘」ボタンで「セルの書式設定」を出します。
④表示形式は「0」=小数を表示しない、が指定されていました。
⑤表示形式を「標準」に戻すと、小数を含むセルの値が表示されました。表示形式「0」は自動的に「四捨五入」されていたことがわかります。
消費税計算には端数処理が必要
消費税が10%になったから端数は出ない、ということはありません。単価が1円単位であれば必ず小数点以下の端数が出ますので、端数処理をしないと常に計算結果は不安定なままです。
切り捨て ROUNDDOWN(数値,桁)
切り上げ ROUNDUP(数値,桁)
四捨五入 ROUND(数値,桁)
桁とは小数点以下の表示桁数
⑥関数で端数処理した結果の数値は、表示の数値どうりです。
端数処理関数の使用例
⑦納品明細、請求書等、支払いに関わるものは表示形式に任せておくのではなく、端数処理をしましょう。消費税は「切捨て」ROUNDDOWN が一般的です。
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