[EXCEL]エクセル消費税：本体→税込→本体価格へ逆算方法

「本体価格から税込価格を１つの式で計算」する方法と「税込価格から本体価格を１つの式で逆算」する方法について解説いたします。

消費税計算においては社内で「本体価格」「税込価格」がおそらく独り歩きしていることと思いますが、たとえば「税込価格」が単独で社内の誰かの手にかかって「本体価格」に逆算される場面を想像してみてください。割り切れれば良いのですが、小数点以下の端数が出る場合はどう処理されているのでしょう？

「本体価格」から「税込価格」を出す際に端数をどのように処理したのか知らない第3者が、「税込価格」から「本体価格」を逆算するのは本当は怖いはずです。

通貨は1円以上であり、税率は％（パーセント＝小数）である以上端数が出ます。

端数が出れば支払いのために「端数処理」が必要になります。端数処理には「切捨て」「切上げ」「四捨五入」がありますが、法律で義務付けられている「税込表示価格」はいずれの方法で端数処理しても良い、とされています。

しかし、いずれかの方法で端数処理された「税込価格」から「本体価格」を逆算するときも、好きな方法で端数処理して良いのではありません。

また10月から改定される新消費税は10%だから、誤差が出てもたかが1円単位と軽く見えるかも知れませんが、たった1円の扱いで信用を損なうことにもつながり兼ねません。

エクセルで「本体価格」から「税込価格」を算出する、または「税込価格」から「本体価格」を逆算する方法について、ちょうどこの機会に見直すことにしましょう。

→EXCEL消費税増税・軽減税率対応記事

 

税込価格と本体価格計算は切捨て？切上げ？四捨五入？

関数は３種類

税込価格の算出

①本体価格 ✕ (1＋税) で「税込価格」を算出できます。例では「=B2*1.1」の結果がセルC2に表示されていますが、小数を含んでいるので「端数処理」が必要です。

②セルC2の式を「=ROUNDDOWN(B2*1.1,0)」とします。税込価格を出すときは、お客様からお預かりする、という意味から「切捨て」が一般的です。

税込価格から本体価格を逆算する

③税込価格 ÷ (1＋税) で「本体価格」を算出できます。例では「=C2/1.1」の結果がセルB2に表示されていますが、小数を含んでいるのでここでも「端数処理」が必要です。

④ここでも「ROUNDDOWN」（切捨て）を使ったところ、元々55円だった本体価格が54円になってしまいました。

⑤「=ROUNDUP(C2/1.1,0)」（切上げ）としたところ正しく55円を表示しました。