「IF関数」が何のために存在するのか?よりも大事なのは、実際の業務において「条件により答えが分かれる」ことが非常に多い、という事です。むしろ無条件などあり得ない、と言っても良いかも知れません。
エクセル上達のために「IF関数」でできることを覚える、事よりも「実務を整理するのにIF関数を活用する」ことが大切であって、エクセルはあくまでも「道具」でしかありません。「IF関数」がわかりにくい原因は「業務」との紐付けが難しいのであって「道具」としての扱い方が難しいわけでは決してありません。
IFは「分かれ道」に似ています。何ごとも理由があって左右どちらかへ分岐します。「IF関数」の使い方よりも「IFとは分かれ道」というイメージさえ持っていれば、業務改善に結びついた活用ができるようになるはずです。
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等しいかどうか「=」で比較IF関数(1)
等しくないかどうか「<>」で比較IF関数(2)
より大きいか「>」で比較IF関数(3)
より小さいか「<」で比較IF関数(4)
以上であるかどうか「>=」で比較IF関数(5)
以下であるかどうか「<=」で比較IF関数(6)
女性なら割引価格を表示させたい時IF関数(7)
2種類の割引を1つの式で判断するIF関数(8)
↓ 簡単動画からご覧ください。
条件分岐を表すIF関数
IF(論理式,真の場合,偽の場合)
論理式の結果に応じて指定された値を返します。
わかりやすく表現すれば
IF(質問,YESなら,NOなら)
「質問」は数式で表現しますが、セル同士の比較、別の関数を入れることができます。
「YESなら」どうするのか?文字列を表示したり、別の数式や関数を入れることができます。「NOなら」も同様です。
使える演算子
対極の演算子と組み合わせて見ると、理解が進みます。
演算子 | 名称 | 意味 | 対極は |
---|---|---|---|
= | 等しい | 等しい場合「真」の処理 | <> |
<> | 等しくない | 等しくない場合「真」の処理 | = |
> | 大きい | より大きい場合「真」の処理 | <= |
< | 小さい | より小さい場合「真」の処理 | >= |
>= | 以上 | 自身を含む以上の場合「真」の処理 | < |
<= | 以下 | 自身を含む以下の場合「真」の処理 | > |
入れ子の意味
例
IF(論理式,IF(論理式,真の場合,偽の場合),偽の場合)
IF(論理式,真の場合,IF(論理式,真の場合,偽の場合))
のように、「真の場合」の部分や「偽の場合」の部分へ次の質問としてIF式を入れることを「入れ子」と呼ばれています。
IF(質問,YESの質問,NOの質問)
YESなら「次の質問」を用意して、さらに「YES」「NO」に結果を分岐させることができます。NOのばあいも同様です。
同じような構造体を2重3重に持つ、という意味で「入れ子」と言ったり、IT用語が好きな方は「ネスト」と言ったりしますが、いっそ「マトリョーシカ」のほうがわかりやすいかもしれませんね。