少数のエクセル上級者が帳票を作成して社内へ配布する、という会社が多いようです。
配布される側にもエクセル環境があるのに実にもったいない事をしています。一部の人間が「決定版」として供給する情報のスタイルでは「新しい価値」創出の余地はありませんが、全員がある程度のスキルを持つことで、情報共有が可能となり、さまざまな視点から「新しい価値」を創出できるのです。
「阪神」の選手検索を作ったら、「オリックス」のも欲しい、というパターンは実際の業務でもよくある話です。エクセルのスキルがばらばらの会社では、スキルの低い人にとって「自分のスキルアップ」は義務ではない、得意な人がやればいいんだ、と考えている方が多いようです。言われるままに「オリックス版」を作ってしまうのではなく、「利用者参加型」を渡すことで、ゆっくりでも良いので社内の情報のありかたを変えて行きましょう。
エクセルは道具、シンプルに考えながら焦らず、階段を上がるように1つ1つ解決して行くようにしましょう。「現状の課題を解決」することをくり返すうちに、社内の風土も徐々に改善の方向へ向かうはずです。
この解説は「VLOOKUP」について、いっぺんにあれもこれも言っておしまいにしてしまうのではなく、わかりやすく、検索しやすいよう、活用の単位に分けて構成します。ページは分割されますが、どの解説ページからでも自由にご利用ください。
今日のことわざを自動表示するVLOOKUP
背番号で選手名を呼び出すVLOOKUP関数(1)
背番号で選手情報を呼び出すVLOOKUP関数(2)
「チーム+背番号」で選手を検索VLOOKUP(3)
背番号検索の他チーム版
VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索方法)
VLOOKUP(背番号,選手一覧,ほしい情報の列,FALSE)
「阪神版」は完成しています。

そのままの形で他チーム版を作るのではなく、チーム追加を可能にすることで、「利用者参加型」を試してみましょう。
「別シートのチーム+背番号」で選手情報を呼び出す
図のような検索結果シートを作成します。

①1シート1チーム単位で「一覧表を追加できる」ようにしておきます。

「チーム」=「シート名」
シート追加ができたら、プルダウンリストに追加すれば良いでしょう。
②「データ」タブ「データの入力規則」をクリック
③「リスト」を選択して「チーム名=シート名」を設定します。

④範囲を可変にするために「INDIRECT関数」を使います。「INDIRECT(A3&”!$A$2:$D$99″)」は「シート名!$A$2:$D$99」というセル範囲を表しています。

⑤セルC3へ「=VLOOKUP(B3,INDIRECT(A3&”!$A$2:$D$99″),2,FALSE)」と入力します。
⑥「カナ」の列番号=3に変えた式を入力します。
⑦「ポジション」の列番号=4に変えた式を入力します。

⑧「チーム」を選択すると「参照先シート」が決まり、「背番号」により行の検索を行ないます。

背番号が同じでも、参照先シートを判別しているので正しい検索を行ないます。
