月末が忙しいのは一か月の締めをしなければならないから、月曜日が忙しいのも先週のまとめをしなければならないから。
でも考えてみると、どれも済んだ事でもう変えられない過去の出来事を整理しようとしているのです。エクセル業務も登場する数字は過去の実績ばかりですね。過去の数字には部下に対して変にうるさく顕微鏡レベル、逆に管理職が受け持つ未来の計画はアバウトで占いレベルになっていませんか?
月曜日の会議にはそんな過去の実績をていねいにまとめた集計表を持ち寄って、今週の対策を話し合っているのだとは思いますが、肝心の今週以後の予測こそ会社にとって大切な価値あるデータでなければならないはずです。
エクセル業務も、過去のまとめは「集計」であって単純でも大量にあるから軽く見られがち、未来の「予測」は高度で少量でも価値が高く見えるものです。
この価値ある「予測」が、エクセル2016以降のエクセルでは高度な統計や回帰分析の技術を持っていなくとも、「予測シート」のボタンひとつでできてしまうようになりました。会社への価値ある提言、またあなたのエクセル業務の地位向上にお役立てください。
↓ 簡単動画からご覧ください。
未来の予測ができる「予測シート」
予測可能なデータとは
①予測可能なデータは「時系列」で一覧化されたもので、タイトルが日付(シリアル値)のものです。図の「1月」は数式バーで確認すると「2019/1/1」です。
操作は [データ選択] + [予測シート] のみ
②図は「タイトル月」とデータが離れている特殊なケースですが、もちろん連続している場合、縦横が逆のパターンでもデータが選択できればOKです。
③「データ」タブの「予測シート」ボタンをクリックします。
④「予測終了(E)」の日付を指定して「作成」をクリックします。
⑤新しいシートに指定した日付までの「予測テーブル」が作成されました。
⑥グラフが図形で作成されますので、コピーして他のシートへ貼付けが可能です。オレンジの3本線の太線は「予測」下側が「信頼下限」上側が「信頼上限」です。
予測シートに使われている関数
予測
FORECAST.ETS(目標期日, 値, タイムライン,[季節性], [データ コンプリート], [集計])
信頼下限・上限
FORECAST.ETS.CONFINT(目標期日, 値, タイムライン, [信頼レベル], [季節性], [データ コンプリート], [集計])
信頼レベルは95%に指定されています。