「今週の旅費申請最小額はいくらで済んだ?」
毎週毎週同じ質問のために「部署別合計」や「種別合計」等に加え、色々なパターンでデータを抜き出して、来そうな質問に準備するといった不幸なエクセル集計業務もあります。
エクセルができる人にとって「集計して配布してあげる」というサービスが定型業務になってしまうことが多いですが、「集計して配布してあげる」ことを始めると、「もっとこうして、ああして」と要望が増えてくるものです。「エクセルって、本来は皆が使えるところが便利なんですよ」と言いたいところですね。
その都度要望に答えてあげる、という帳票スタイルもありますが、利用者がボタンを押せば知りたい内容が表示される、というスタイルもあります。プルダウンリストで選べば結果が表示される、という方法です。
プルダウンリストと結果表示の「ひな形」を1度作ってしまえば、次週からはこの「ひな形」をベースにして資料を作成すれば「来そうな質問に準備する」といった定型作業から解放されます。
今回は大量のデータであっても、指定した条件の中で「最小値を取り出す」MINIFS関数の解説をいたします。
指定した条件の中で最小値を取り出す
プルダウンリストを設定
①「種別」のプルダウンリストを設定するセルを選択します。
②「データ」タブ「データの入力規則」をクリックします。
③「リスト」を指定します。
④「元の値(S)」に「旅費,教育費,雑費」と入力します。
⑤プルダウンリストが設定できました。
MINIFS関数の活用
MINIFS(最小値範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2…)
条件範囲に一致する条件の中で最小値を返します。
⑥セルC2に「=MINIFS(C5:C17,B5:B17,B2)」と入力します。最小値範囲に「申請額」のセル範囲、条件範囲「種別」のセル範囲、条件にプルダウンリストのセルを指定します。
実際の動き
利用者が知りたい対象種別(例では「旅費」)をプルダウンリストで選択すると、その最小額 1,100 が表示されます。