エクセルメニューでNOT関数を取り出してみると
NOT(論理式)
「引数がFALSEの場合はTRUE、TRUEの場合はFALSEを返します」と説明されています。
いったい何に使うのか考えるほど訳がわからなくなりそうですが、他の関数同様気をつけなければいけないのは「エクセルで何ができるのか」ではなく、「業務効率を上げるためにエクセルをどう使うか」なのです。エクセルは単なる道具です。
NOT()は、カッコ内の結果の反対を示す関数です。まずはこの事だけ記憶してください。
そのうえで解説を見ていただきますと、直感的に理解できると思います。NOT関数はIF関数、AND関数、OR関数と組み合わせて使うことが多いですが、とくに出番が多いのはIF関数で複雑な条件式を作った後に「じゃあ、この条件から漏れるものは何?」という要求が出た場合にNOTを付け加えるだけでできてしまう、という使い方です。
↓ 簡単動画からご覧ください。
エクセル屋の「NOT関数」解説
NOTは結果の反対を示す関数
AND(成立,成立)=成立 ですが
NOT(AND(成立,成立))=不成立 となります。
①AND()と1,2,3で考える
xが1,2,3の場合にわけて、AND関数を使った判定をします。
①AND(x>1,x<3) は1,2,3のうち1を超え、かつ3未満かどうか?に対し結果は2にTRUEが返ってきました。
②NOT(AND())ではどうか
②AND(x>1,x<3) に結果を反転させるNOTをつけると、このように1,2,3それぞれに対する結果が逆転します。
③OR()と1,2,3で考える
③OR(x>2,x<2) は1,2,3のうち2を超え、または2未満かどうか?に対し結果は1と3にTRUEが返ってきました。となりの②と同じ結果です。
④NOT(OR())
④OR(x>2,x<2) に結果を反転させるNOTをつけると、このように1,2,3それぞれに対する結果が逆転します。最初の①と同じ結果です。
結論
NOT関数は、AND関数やOR関数それぞれで出た結果を逆転させる関数であることがわかりました。またAND関数とOR関数は互いを補い合う働きをしますが、NOT関数を付加するだけでも補うことができる、3者補完関係にあることがわかりました。
ANDで作った数式の逆の結果を求めたい場合、ORを使って作り直すよりも、NOT関数を付加するだけで簡単に、正確に導き出すことができます。