エクセルの関数の中で、VLOOKUP関数とIF関数が重要であることには間違いありません。
VLOOKUP関数は検索対象を、別に用意した「一覧表」から一致するデータから探し出すのにとても便利な関数で、たとえ一覧表が何万行あったとしても一瞬で検索できます。でも少し気になるのは、支店コードを入力すると支店名が表示されます、といったちょっとした便利機能にまでVLOOKUP関数を使っているエクセルシートをよく見かけることです。支店の数が例えば10店以上あるなら「まあいいか、ごくろうさま」となりますが、3店しかないのにやってしまっているケースを見かけることがあるのです。
なら、IF関数でやれば、たしかに3店舗の一覧表を用意する必要もなくなりますが、こんどはIF関数で条件を3つ以上に分岐させようとすると、IF式の中にIF式を埋込む「入れ子方式」(ネスト)にしないといけません。もし5つに分岐させるのであれば「IF(条件1,店名1,IF(条件2,店名2,IF(条件3,店名3,IF(条件4,店名4,IF(条件5,店名5)))))」といったややこしい数式ができあがってしまいます。
VLOOKUPは「大量のデータから検索」、IFは「条件分岐」、ちょうどこれらの間を埋めてくれるのがSWITCH関数です。
IF関数の動きを言葉で表すと「もしこうならこれ、こうでなければこれ」と基本は2者択一に対し、SWITCH関数の動きは「もしこうならこれ、もしこうならこれ、もしこうならこれ、・・・」と条件の数だけ連結ができます。VLOOKUP関数とIF関数の隙間を埋める貴重な機能を持つSWITCH関数について解説いたします。
↓ 簡単動画からご覧ください。
SWITCH関数で複数の条件を切り分ける
SWITCH(検査値,値1,結果1,値2,結果2,…)
「検査値」を値1,値2…と照合し一致した結果を返します
SWITCH関数の使い方
①セルA2へ背番号を入れたら、セルB2に選手名が表示される式がシンプルに記入できます。SWITCH(A2,背番号,名前,背番号,名前,背番号,名前…)と連結します。背番号と名前はセル参照ではなく直接式中に書き込めば、選手一覧は不要になります。
一致しない場合
②式の中で用意していない値を指定した場合はエラーとなります。用意したいずれの値にも一致しない場合に備える必要があります。
既定値の使い方
③用意したいずれの値にも一致しない場合、その他という意味で表示する結果を式の最後に「既定値」として付け加えます。
④用意した背番号以外を入力したら、既定値の「?」が表示されました。