EXCELが持つたくさんのメニューは単独で使うことが普通ですが、組み合わせて使うことで新しい効果を生み出すこともあります。
中でも「オートフィルター」と「SUBTOTAL関数」の組み合わせは、絞り込んだデータの「合計」を求めることができる ナイスコンビ と言えるかもしれません。
SUBTOTAL関数 は「合計」ばかりが重宝されていますが、「合計」以外にも様々な集計をこなす多才な関数です。SUBTOTAL関数 の多才さと組み合わせの一例として「最大値」の行に色を付ける方法をご紹介いたします。
↓ まずは動画で動きをご覧ください。
オートフィルター と SUBTOTAL
絞り込んだ結果の「合計」をその都度計算してくれるので便利なのですが、「SUBTOTAL関数」には「合計」以外にも様々な集計ができます。
①セルに =SUBTOTAL( まで入力したところで集計方法のダイアログが表示されます。
②よく使う「合計」は11種類の集計方法のうちのひとつであることがわかります。今回は「4-MAX 最大値」を使ってみましょう。式 =SUBTOTAL(4,C4:C12)

絞り込んだ中での「最大値」
①フィルターが全開の場合、全販売数のうち最大の 612 が表示されています。
②「京都支店」に絞り込むと、京都支店の中の最大値 261 に変わりました。しかし結果は「数値」なので結局この 261 はどこの数値なのかは探さないとわかりません。SUBTOTALの「合計」ばかり重宝される理由がわかります。

最大値の行に色を付ける
「最大値」の場合、欲しい結果は数値だけでなく「どのデータ」なのかであるので、対象の行に色を付けることにします。
①データ範囲を選択しておき
②「ホーム」タブ「条件付き書式」「新しいルール」を選択します。

①「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択。
②式 =$C4=SUBTOTAL(4,$C$4:$C$12)
③「OK」ではなく「書式」をクリックします。
④「塗りつぶし」タブを選び、行を塗りつぶす色を指定して「OK」

フィルターで絞り込むと
①フィルターが全開の場合、全販売数のうち最大の 612 の行が塗りつぶされました。
②「京都支店」に絞り込むと、京都支店の中での最大値 261 の行が塗りつぶされました。
②「商品A」に絞り込むと、商品Aの中での最大値 568 の行が塗りつぶされました。
(参考)集計方法
集計方法 | 機能 | 関数では |
---|---|---|
1 | 平均値 | AVERAGE |
2 | 数値の個数 | COUNT |
3 | データの個数 | COUNTA |
4 | 最大値 | MAX |
5 | 最小値 | MIN |
6 | 積 | PRODUCT |
7 | 不偏標準偏差 | STDEV.S |
8 | 標本標準偏差 | STDEV.P |
9 | 合計 | SUM |
10 | 不偏分散 | VAR.S |
11 | 標本分散 | VAR.P |