いつも使っているエクセルシート上に「送信」「集計」ボタンを取り付けたら、こんな便利になった!という事例です。
店舗には、お客様から「見える範囲(店頭)」と「見えない範囲」があり、「見えない範囲」バックヤードや「後方」と呼ばれている部分をきちんと管理するのは難しいとされています。お客様から見えない部分であること、見える部分の維持に手一杯で、ついつい後方が後回しになりがちです。
しかし「品切れ」や「清掃不足」「サービス低下」などの原因が、店頭ではなく「後方」に潜んでいる事が多いのも事実です。
店舗管理、特に「後方管理」は、マニュアルの作成・配布だけで自動的に維持できることは望めないため、よく「チェックシート」というもので自己管理を行います。事例のチェーンストアでは、記入の終わった「チェックシート」を店長経由で本部へ提出し、本部は全店の状況を把握する、という方式を取っていました。(はずでした)
(はずでした)というのは、100店舗を超えてなお紙のチェックリストを社内便で集めても各店の管理状況を見渡せるはずがなく、その実態を知っている店舗も徐々にチェックリストの扱いをぞんざいにするようになってきたのです。
「業務改善力を身に付けるエクセル教室」へこの相談が持ち込まれました。本部で後方管理を担当している方がエクセルで作成した「チェックリスト」に「送信」ボタンと「集計」ボタンを取り付けることで費用をかけずに大きな効果を出すことができました。
エクセル「チェックリスト」の全社見える化
衣食住、事務をばらばらに行うのではなく、一斉チェックとすることで効果が倍増しました。項目数は多くても情報の一元化の効果は大きいようです。
「送信」すれば客観評価されるチェックシート
今までは個店毎の単なる「報告書」であったチェックシートの意義が大きく変わりました。「送信」すれば全店チェック結果の一部に追加されるのです。緊張感が生まれました。
50項目100店舗の情報を一覧化
自店が「送信」後、「集計」を押せば自店情報を含んだ全社情報を一覧することができます。常に一か所で1シートに、しかも最新情報が公開されているのです。ごまかしもなく、全社見える化のもとで後方管理が大きく前進しました。
企業内にはエクセルで作成された申請・報告書が多数存在し、これがペーパーレスを阻害しているかのように誤解されている方がおられますが、この事例が全く正反対であることを証明しています。
もし「後方管理」業務をエクセル以外の方法でペーパーレス化すれば、大きな費用がかかるわりに社内でメンテナンスができない等の弊害が、次に控えているペーパーレス化を逆に阻害することになってしまいます。
「業務改善力を身に付けるエクセル教室」で、既存のエクセル申請・報告書を劇的にリノベーションすることができました。
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