ドロップダウンリストは「入力候補」の中から1つを選んでセルへ入力することで、自由入力に起こりがちな「入力ミス」を防ぐことができます。
「入力ミス」が無いということは大きな強みであり、数式等と組み合わせて使うことでエクセルの利便性をさらに向上させることができます。
今回はドロップダウンリストと ※IFS関数 を組み合わせて使った集計表の例をご紹介いたします。ドロップダウンリストで「合計」を選ぶと合計値を、「平均」を選ぶと平均値を表示します。
※IFS関数が装備されていない EXCEL2013 の場合の数式もご紹介していますのでご安心を。
※IFS関数 は EXCEL2016 から追加された関数で、最大127個の条件を並べることができます。
↓ 簡単動画からご覧ください。
縦長の集計表で起こる問題
集計表(明細)は原則「縦長」ですが、「合計」などの集計結果をどこに表示させるかによって使い勝手の悪いものになったりしてしまいます。
①「合計」を末端行にもって来た場合、新しい行が増えて行くような表では「合計」行はどんどん下へ移動して画面外に追いやられてしまいます。
②「集計欄」を上部へもって来た場合、使用頻度が少なくても集計項目が複数あれば場所を占拠し、明細部分を押しのける形になります。

集計方法を選択できるドロップダウンリスト
通常は「合計」を表示しておき、それ以外の使用頻度が少ない集計項目はドロップダウンリストで選択できる集計表です。

ドロップダウンリストの設定
①項目を表示するセルを選択しておき、
②「データ」タブ「データの入力規則」アイコンをクリック
③「入力値の種類」で「リスト」を選択
④「元の値」に「合計,平均,最大,最小」と入力し「OK」します。

計算式
IFS関数
IFS(論理式1,1が真の場合,論理式2,2が真の場合…)
IF関数が「論理式と真の場合」が1セットであるのに対し、IFS関数は127セットまで並べることが可能で。
今回の例では「合計・平均・最大・最小」の4セットとなります。
IFS(合計ならSUM,平均ならAVERAGE,最大ならMAX,最小ならMIN)
実際の式
=IFS(B2=”合計”,SUM(C4:C99),B2=”平均”,AVERAGE(C4:C99),B2=”最大”,MAX(C4:C99),B2=”最小”,MIN(C4:C99))

IF関数ではどんな式になるか
IFS関数が装備されていないEXCELバージョン用です。
=IF(B2=”合計”,SUM(C4:C99),IF(B2=”平均”,AVERAGE(C4:C99),IF(B2=”最大”,MAX(C4:C99),IF(B2=”最小”,MIN(C4:C99)))))